ヴァンジ彫刻庭園美術館に行ってきました

静岡は三島にあるヴァンジ彫刻庭園美術館に行ってきました。
ジュリア−ノ・ヴァンジは現代イタリアを代表する彫刻家で、この美術館は世界唯一の個人美術館だとのこと。
私は今までヴァンジという人のことを知らなかったのですが、最近伊豆に住んでいる人からここの事を聞き、
ここのところずっと行きたい行きたいと思っていたのでした。

結論から言うと、すっごくお勧めです。
美術館は2002年に作られたとのことで、とても洗練された建築でした。
広い館内に空間を贅沢に使って作品が置かれ、ライティングもものすごく計算されていました。


そして作品。どの作品も普通の人間ではなくてかならずどこかがいびつなのですけど、
そのいびつさはみんなが内包しているものだとすぐ感じるというか、
だからこそよけいに人間らしくなっているというか……。
ただの「本物みたいな造形」ではないリアルさがあります。
作品は触ることができ、フラッシュを焚かなければ撮影もOK。
頬に触れると今にもぐっと微笑むのではないか、
唇に指を置くといきなり噛まれてしまうのではないか、とドキドキするくらいです。
角度によってまったく印象が違うので、作品のまわりをずうっとぐるぐる回ってしまいます。

作品の写真を少しだけ載せますが、ほかにもたくさんたくさん素晴らしい作品があります。
水平な板が砂浜になっていたり、荒野になっていたり。数十cmの板なのですけれど、とても広大に感じました。
「彫刻ってすごい」と改めて思いました。


若々しい男性ですが

右に行くにしたがって老いていく。




庭から見上げると、男の人がこっちみてる!



これは入口近くにあるNOHARAという名前のミュージアムショップです。
本のセレクトがしっかりしていて、とても楽しい!人がいっぱい入っていました。


美術館は「クレマチスの丘」と名前が付いている丘にあって、いたるところにクレマチスが植えられています。
4月後半から見頃になりそう。そしてちょうどその頃はまさに「緑萌ゆる」という感じですがすがしい季節でしょうね。
今回は冬の抜けるような空が美術館と彫刻にすごくマッチしていて感動したのですが、ぜひその季節にまた来たいです。

この美術館からもう少し丘をのぼると、ベルナール・ビュッフェ美術館や井上靖記念館もあります。
複数の美術館を回れる割引チケットが用意されていてお得。ビュッフェ美術館はさらりと見てまわりましたが、
好きな人はじっくり楽しめるくらい充実していました。

プランとして、たとえば

朝遅めに東京を出発→お昼は沼津など港で海の幸を堪能→クレマチスの丘で美術館三昧
→併設のフレンチで彫刻が置いてある庭を眺めながら夕飯
→帰路につくか、一泊温泉

…などこんな感じで1日遊べると思います!
ぜひ訪れてみてください。そして彫刻に触ってきてください!